自転車大好き!たーのブログ

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豪雪地帯!冬の中国山地でキャンプツーリング2日目

(豪雪地帯!冬の中国山地でキャンプツーリング1日目の続き)

 

 

2018年1月28日

夜が明け、スマホのアラームが一斉に鳴り出した。4人用テントで6人で寝るともなると流石に暖かく、昨夜は快眠だった。

 

テントの外に出ると寒さで目が覚めた。急いでウルトラライトダウンを着て、昨日の補給食の余りを食べる。暖かい珈琲が飲みたい、そう思った。

 

荷物をまとめて自転車に向かう。ブレーキレバーを握ると何がおかしい。明らかにワイヤーを引っ張る感覚がなく、シフトレバーを動かしても反応がない。

ブレーキとリアディレーラーが凍っていたのだ。

 

凍っていたディレーラーとブレーキに水をかけ続け、なんとか動くようになった。早く出発しないとまた凍ってしまう。

 

荷物を自転車に積んでキャンプ場を出発した。キャンプから出る道の積雪が少し高くなっていた。下り坂に差し掛かり、皆次々に落車していった。深い雪に前輪がはまって一回転してる人もいる。

 

あぁ、また長い1日が始まる…

 

そう思った矢先、僕も地面に吸い寄せられるように落車した。

 

帰路は来た道を元に戻るだけだ。しかし、またあの道を通ると思うと憂鬱になった。寒さも依然として厳しいままだった。

 

早く家に帰りたい…

 

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白銀の世界を進む。少しずつ、ゆっくりと。

 

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昨日通ったはずの道なのに、不思議と新鮮だった。おそらく雪のせいだろう。方向感覚や位置感覚がなくなりやすい。雪山で遭難する理由も少しばかり理解できる。

 

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ようやく見覚えのある景色が現れた。三次市街地に到着したのだ。

 

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ほっとした。今までなかった人気のある景色に安心した。まだ大学までは60km以上あるが、もうゴールした気分だった。

 

もう昼過ぎであった。みんなで中華料理屋に入る。急に腹が減った。そういえば、朝に食べた補給食から何も食べていない。僕は大盛りのラーメンセットを注文した。もう待ちきれない。空腹がピークに達していた。

 

湯気が立った熱々のラーメンと食欲をそそるチャーハンの香りがたまらない。お盆がテーブルに置かれるやいなや、すぐにチャーハンを口いっぱいに掻き込んだ。そしてラーメンのスープと共に胃へと流し込む。空腹と冷えた体には最高の食事だった。あっという間に完食し、体が温まって満腹感に包まれ、眠気に襲われた。

 

ここがゴールだったらいいな…

 

全員が食べ終わったので会計を済ませ、外に出る。朝の寒さはもうない。アウターを脱いで出発した。

 

三次市から大学まではほぼ休憩なしで進んだ。昨日よりも気温が高かったのか、三次市以降路面の雪はほぼ溶けていた。

 

ようやく大学に着いた。日が暮れてもう真っ暗だった。みんなで集合写真を撮り、これにてツーリング終了!

 

本当に長い2日間だった。落車は20回に及んだ。正直辛いが9割だった。思い返しても、また行きたいとはならないだろう。でも、はじめての経験ばかりで、9割の辛さを忘れられるぐらい1割の楽しさが際立った。この冬季ツーリングは僕の中で最高にエキサイティングな旅になっただろう。

 

 

 

結局また行くんだろうなぁ…

 

written byたー